異材判別
多くの部品メーカーは、顧客仕様に合わせて様々な種類の金属を扱っています。それらの金属には、外見上は見分けがつかないものがあり、誤って加工ラインに混入した場合に、速やかに判別し除去する必要がありますが、目視では見逃してしまう可能性があります。
渦流探傷器では、ラインに流れている部品に異材が混入していた場合、それを判別する事が出来ます。同一の形状・大きさならば、塗装が施されていて見かけ上では区別がつかない場合でも、非接触で判別する事ができます。
測定方法
渦流探傷器に、以下の値を参考にして、必要項目の設定を行います。
周波数 | 感度 | ローパスフィルター | ハイパスフィルター | 画面 | プローブ |
---|---|---|---|---|---|
10KHz | 40dB | 100Hz | オフ | 位相平面 | 上置式 単一方式 |
- 周波数
- 使用するプローブの仕様に合わせます。
- 感度
- 基準品と異材品が十分に分離するように設定します。
- 位相角
- 任意に設定します。
- ローパスフィルター
- 100Hz程度とします。
- ハイパスフィルター
- 使用しません。OFFにしてください。
- アラーム
- 基準品と同等材質の時に外部PLC等に信号を出力する場合は、画面中央部にアラーム枠を設置します。
アラーム枠の形状は円形または矩形とし、大きさは基準品の信号が毎回確実に枠内に入る程度とします。
測定方法
- まず、基準品を検査位置(プローブの真上)に置き、信号基準設定(NULL)を行います。
- 次に測定を開始し、検査品を順次検査位置(プローブの真上)を通過させます。検査品が検査位置に来た時に、OK(合格)信号が出力されると、その検査品は基準品と同等材質です。OK(合格)信号が出力されない場合、その検査品は基準品とは異材です。
※1.の信号基準設定を、定期的に行ってください。定期的に実施しないと、温度変化等により基準がずれていきます。
検査品が、検査位置(プローブの真上)に来た時に、外部PLCにて信号の状態を読みます。
OK(合格)信号が出力されていたら検査品は基準品と同等材質です。一方、信号が出力されない場合は検査品は基準品とは異材となります。