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コイル(プローブ)の種別

コイル(プローブ)の種別

渦流探傷で使用するプローブには、銅線を巻いたコイルが埋め込まれています。
コイルには、渦流を発生させる機能と、発生させた渦流を検出する二つの機能があります。渦流を発生させるコイルを励磁コイル、渦流を検出するコイルを検出コイルと呼んでいます。このページでは、コイルの形式について説明します。

コイル形式による特徴

コイルの形式には、自己誘導相互誘導の2つの形式があります。

自己誘導コイルは、1つのコイルが、励磁コイルと検出コイルの両方の役割を果たすコイル形式です。一つのコイルで励磁と検出の両方の機能を果たすため、構造がシンプルで比較的安価に製作することができます。一方で、感度を上げようとした場合、形状が大きくなり信号分解能が低下したり、渦流装置との相性が悪化し信号にノイズが増えてしまったりします。

相互誘導コイルは、励磁コイルと検出コイルに別々のコイルを用いる形式です。例えば、励磁コイルを大きくすることで、より強い渦流を発生させるとともに、検出コイルは小さくすることで、自己誘導コイルよりも優れた感度と分解能を実現することができます。構造が複雑になるため、価格が高くなりますが、用途・目的に合わせて励磁コイルと検出コイルを専用に設計することで、優れた性能のプローブを製作することができます。

コイル形式 概要 イメージ
自己誘導
  • 励磁コイルと検出コイルに同じコイルを使用
  • 構造が簡単で比較的安価
  • 感度を上げようとすると、形状を大きくする必要があリ、信号分解能が悪化する。

検出コイル+励磁コイル自己誘導

感度を上げようとすると形状が大きくなり、信号分解能が悪化する

相互誘導
  • 励磁コイルと検出コイルに別々のコイルを使用
  • 構造が複雑なため高価
  • 励磁コイルを大きくして感度を上げると同時に、検出コイルを小さくして分解能を上げることができる、感度と分解能が自己誘導よりも有利
相互誘導

検出コイル
形状を大きくする必要が無い為、
検出分解能に影響しない

励磁コイル
大きな励磁コイルで励磁を強くして、
感度を上げる事が可能